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ストーリー

なぜ「WASHI-TECH」を作るのか?

1929年、〈株式会社 和興〉は東京・両国の地でカットソーの縫製業をスタートしました。90年ものあいだ、熱意と探求心をもって服づくりに取り組んできた私たちには、多様で豊かなファッションを形にする技術があります。
 一方で、これまで作ることばかりに尽力し、自分たちが作るモノの良さやこだわりを直接お客様へ伝える機会をもちませんでした。
 しかし“衣服の自給率”が2%に迫るいま、日本で服を作ることの意味を自ら発信していく必要があるのではないか?― そんな自問自答のなかで出会ったのが和紙でした。和紙という素材のポテンシャルの高さを確信し、長年にわたる開発の末ようやく完成した『WASHI-TECH』。
 それは、作る人と着る人が歩み寄り、豊かな未来を共に構築していくことへの挑戦です。

なぜ「和紙のふく」を作るのか?

サスティナブル

土から生まれ、土に還る

『WASHI-TECH』の原料となるマニラ麻は、環境負荷の少ないサスティナブル素材として近年注目を集めています。自生力の強いマニラ麻の栽培にはほとんど農薬が使われず、一度伐採しても2-3年で再生を繰り返す多年草植物です。
 また、着なくなった『WASHI-TECH』を土に埋めると、約3か月程度で微生物による生分解が始まり、約半年後には完全に土に還ることが確認されています。
 環境破壊・過剰生産・在庫焼却など、未来への持続可能性に大きな課題を抱えるアパレル産業において、人にも環境にも優しい『WASHI-TECH』への取り組みは、ファッションの作り手である私たちの責任です。

土から生まれ、土に還る

機能性

和紙100%の力

1500年以上の歴史を持つ日本の和紙は、古くから私たち日本人の生活に深く根付いてきました。
 ひとつの例が、⽇本家屋に使⽤される障⼦や襖。吸湿性と保湿性の両⽅を兼ね揃え、蒸し暑い夏には湿気を吸収し、乾燥する冬には湿気を放出する“天然のエアコン”としての働きを持ちます。
 さらに、多孔質な和紙の繊維は抗菌性に優れ、臭いのモトとなる雑菌の繁殖を抑えます。天然由来の和紙の素材には、私たちの暮らしを豊かにするたくさんの力が秘められているのです。

和紙100%の力

ものづくり

チーム“メイド・イン・ジャパン”

『WASHI-TECH』を語るうえで欠かせないのが、日本の服づくりの職人たちです。和紙でありながら柔らかくしっとりとした肌触りを実現するため、糸・生地・縫製・染色の各現場で、長年にわたる試行錯誤を重ねました。
 そのひとつが、国内外有数のトップブランドを手がける川合染工場(東京・東向島)による“ナチュラル・ダイ”。植物の色素から染料を抽出することにより、和紙本来の温かみのある風合いを表現しています。
 こうした細部へのこだわりは、これまで求められてきた“いかに安く・早く・正確に”という効率重視型のもの作りとは相反するものであります。
 しかし、時間をかけてゆっくりと、職人たちが情熱と真心を費やして作りあげる商品こそが、メイド・イン・ジャパンの真の価値であると私たちは考えます。

チーム“メイド・イン・ジャパン”

WASHI-TECHについて

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